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公立大学法人 山陽小野田市立 山口東京理科大学 工学部 応用化学科 池上研究室

研究内容

(1) 水素製造を可能にする可視光応答型光触媒の開発

化石燃料に代わる次世代エネルギーとして水素が注目されています。現行の水素製造法はその過程で二酸化炭素の排出をともなうため、地球温暖化抑制の観点から二酸化炭素を二次的に発生しない製造法が求められています。それに対して光触媒による水分解は、エネルギー源として太陽光を用い、二酸化炭素を副生しないことから地球にやさしいグリーンな水素製造法です。本研究室では、高い光触媒作用を示すTi系酸化物とカーボンナイトライドナノシートとの固相反応により可視光に応答するドープ型光触媒を開発しました。本光触媒は420 nm以上の波長の光照射により、水から水素を発生することができ、太陽光を利用した水分解光触媒として有望であることを見出しました。

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(2) 光電気化学的水分解に有効な光触媒電極の開発

光電気化学的水分解は、光触媒を電極化し、太陽電池などから供給される電気エネルギーと太陽光エネルギーを用いて水から水素を製造するものです。光触媒作用との協働効果により水の電気分解よりも低電位の印加で作動することから、低コスト化が可能となり実用的な水分解システムとして期待されます。本研究室では、光電気化学的水分解システムに適用可能な光アノード材料に着目した研究を行っています。n型半導体であるMoドープCuWO4に各種p型半導体を組み合わせたヘテロ接合型光触媒電極は可視光照射下で酸素を発生させることができ、水素発生電極の対極として有効であることを見出しました。

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(3) 吸着剤-光触媒複合体による二酸化炭素固定化技術の開発

地球温暖化対策として二酸化炭素の固定化技術が注目されています。二酸化炭素を常温付近で効率的に回収することのできる吸着剤を開発し、吸着回収した二酸化炭素を単に貯蔵するだけでなく、ナノ粒子の光触媒作用により有用な炭化水素に還元して資源化するシステムの構築を目指しています。具体的には、K, Fe, Alなどの資源リスクの少ない元素からなる複合酸化物を、高分子系テンプレートを用いて多孔化して高表面積吸着剤を開発しています。その多孔質吸着剤上に各種手法を用いて合成したTi酸化物系光触媒ナノ粒子を固定化することにより吸着剤-光触媒複合体を構築し、二酸化炭素の吸着-化学変換サイクルによる二酸化炭素固定化プロセスの実現を目指しています。

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(4) 二酸化炭素変換に有効な非レアメタル系複合酸化物触媒の開発

回収した二酸化炭素を有用な化成品に変換する二酸化炭素有効利用技術に注目が寄せられています。当研究室で開発した吸着材であるK-Al-Fe系酸化物に各種遷移金属を導入して非レアメタル系複合酸化物触媒を開発しました。本触媒は還元処理することにより表面に新たな活性点が発現し、二酸化炭素還元反応の一つである逆水性ガスシフト反応を低温で進行させることがわかりました。また、本触媒系での反応中間体をin-situ 赤外分光法で調べて反応機構を解析し、触媒性能の向上に寄与する要因を解明しています。

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(5) バイオマスから抽出した糖類を変換可能な固体酸触媒の開発

木質系バイオマスから抽出したグルコースやフルクトースなどの糖類を有用な化成品の原料に変換することは、持続可能な社会を形成する上で有用です。本研究室では、炭素系担体上に2つの異なる酸点を構築した固体系酸触媒を開発し、グルコースから医薬品の中間体の一つであるヒドロキシメチルフルフラール(HMF)へ変換する反応の触媒として有効であることを見出しました。この反応は複数の反応が遂次的に進行しますが、本触媒上では一段階で反応が進行するため、生成物の分離精製に必要な溶媒の使用などを最小限に抑えることができ、環境低負荷型プロセスを実現が期待されます。

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