公立大学法人 山陽小野田市立
山口東京理科大学工学部電気工学科

研究テーマ

カオスの情報論的取り扱いに関する研究

カオス的な振る舞いを示す系では、最初のごく僅かな違いが時間とともに急速に拡大されていくので、カオスが現れたときにそれがどの程度の強さのカオスであるかを定量的に調べることが重要になります。

本研究では、カオス尺度(Chaos Degree)という情報理論的尺度を用いてカオスの度合いを調べています。 情報理論の観点からみれば、カオスは時間経過と供に情報量が増大していくある情報生成過程とみなすことができます。

カオス尺度はリアプノフ指数(Lyapunov Exponent)と同様にカオスを特徴付けられるだけでなく、リアプノフ指数が計算困難な場合でも計算できるといった利点があります。

例. ロジスティック写像 f(x)=ax(1-x) のカオス尺度

(リアプノフ指数が正の領域でカオス尺度とリアプノフ指数の値がほぼ対応していることがわかります)

カオス尺度による非線形データ解析

カオス現象の解析を通してこれまで得られた知見を用いて、実験データや臨床データの解析を試みています。これらのデータは一般の統計的手法では説明できない場合が多く、そうしたデータをお持ちの研究者等からデータの提供を受けております。

例. 半導体レーザ実験から得られる低周波振動の時系列のカオス尺度

(カオス尺度の差分値が戻り光によるカオスの量と判断されます)

研究内容

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